ヤロウ(セイヨウノコギリソウ)キク科多年草

 

 数あるハーブの中でも、ヤロウほどパワフルで神秘的な草はないかもしれません。1枚の葉は手押し車いっぱいの堆肥原料の分解を促進し、根の分泌液は近くに植えられた他の植物の病気に対する抵抗力、薬用の力を高める働きをもつ。シュタイナー農法や「月の癒し」にも登場します。ケルト人のドルイド教では季節の天気を占うために、中国では未来を予言する道具としてヤロウの茎が使われました。ヤロウのような友だちがほしくなります。

ミズゴケを巻いたヤロウの薬草盆栽。  


【草木の癒しレシピ】
ヤロウのお茶とお風呂
〔薬 効〕 お風呂に入れれば、傷・肌のひびわれ・発疹などによく、歯痛には生葉をかむとよい。ひげそり後に生葉を肌に当てるといい。お茶にすれば、消化を助け、生理不順を治し、体内を浄化し、発汗を促すことによってカゼに対しても効果がある。痛みとけいれんの緩和、月経痛・過多、血液の改善、浄血、鼓腸(腸内にガスが溜まる)、膀胱疾患、婦人病全般、肌のトラブル、リュウマチと痛風、下腹部の不調、腸全般、骨・関節・肝臓・胆嚢・肺・胃・脾臓・膵臓・前立腺と睾丸・甲状腺……あげればキリがなく、しかも、他のハーブに上回って、これら全ての症状に良いそう。
〔作り方〕 若い葉を10分ぐらい煎じて飲んでみよう。ひとつかみに、コップ3杯くらいの水が基本の量のようですが、自分に合うように(飲みやすいように)加減してみてください。我が家では、ハーブティーはかなり薄くして麦茶のようにごくごく飲んでいます。
* うちでは、この葉をみじん切りにして納豆に入れて食べたりします。

 

【栽培のポイント】
 繁殖力旺盛です。日当たりを好みますが、明るい日陰でも大丈夫です。春、花穂が立ち上がって咲きますが、花が終わったら下のほうから切ってあげてください。株が詰まって、花付が悪くなったら、株分けをします。同じ場所に植えるなら、腐葉土を入れて耕してください。鉢植えもOKです。

 

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