柿 渋 づ く り

 みなさんは柿渋をご存知ですか。青い渋柿をつぶして発酵させ作ります。かつては、その柿渋を魚網・傘・家の壁板などに塗り、防水・防腐・防虫などの効果がありました。また薬としても利用したようです。現在ではそうした利用はなくなりましたが、柿渋染めなどで使われています。私たちは、自然木のおもちゃの仕上げや草木染した布への絵付けで利用しています。ここでは家族で柿渋作りにチャレンジした様子をお伝えします。何しろ初めてで、資料に頼って作っていますので、詳しい方がいらっしゃいましたらご指導よろしくお願いします。

1.採取時期
夏のお盆の頃(8月15日前後)がいいようです。渋柿でタンニンの含有量が多いほど、良い柿渋ができます。この年は、表年でたくさんの実がなりました。柿は隔年結果(1年おきになる)の性質がある果樹です。


たくさんなったら柿渋を作りましょう

2.柿もぎ
高枝切りバサミで切って、子どもたちが柿もぎをしてくれました。柿の体積の2〜3割量の柿渋液が取れます。葉っぱについているイラガの幼虫に注意しましょう。刺されると非常に痛いです。


手ぬぐいの絵は柿渋で描きました

3.渋つき
トンカチ・木槌でたたいて柿を割ります。荒めに割ってみました。柿が飛び散って、服も柿だらけになります。昔は、臼と杵でついて柿を割ったようです。

子どもたちが大好きな作業です

4.水汲み
発酵させるために、自然水を使います。我家では、生き物の宝庫「自然耕の田んぼ」の水を使いました。水道水では塩素で殺菌されているため、発酵しづらいようです。

この水は発酵には最高です

5.仕込み
樽に割った柿を入れて、ちょうど柿が浸る量の自然水を入れます。ふたなどで密封しないほうがいいです。


発酵するかな?


6.発 酵
翌日、ぷくぷくと発酵してきました。泡があふれかえっています。


微生物の力はすごいですね!



7.ふんごみ
柿を上下混ぜこみます。味噌の切り返しの要領です。3日目腐ったような柿渋独特の匂いがしてきました。


臭い臭い調子イイ!



8.渋しぼり
5日ぐらいして異臭が強くなったら、布袋やネットに入れて絞ります。うちでは、1週間目に絞りました。


大きなたまねぎネットに入れました


9.渋しぼり
ギューと搾ります。一度に絞れないときは、小分けにして絞ると、よく絞れます。
いろいろ工夫して絞ります。


親子3人でのりました


テコの原理です

10.保 存
搾った液は、桶のまま冷暗所において保管し、追発酵させます。12月ごろ一升ビンに移し替えて保存します。


搾った液です


臭いはだんだんとしなくなります

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